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演劇EXPO2016 :Report

彗星マジック『星空発電所』

原作・脚本:橋口幸絵(劇団千年王國)×演出・脚色:勝山修平(彗星マジック)
219日~21independent theatre 1stにて上演。
演出の勝山修平さんが、劇団千年王國さんの公演を観た際、衝撃を受け演劇と向き合うきっかけにもなったという、その作品が『星空発電所』でした。自ら脚色し、原作には無いオール女性キャストの演出で望んだ彗星マジック版『星空発電所』は、その空想世界の中で、星のように燃え上がる俳優達のリアルな「想い」を感じる作品となりました。原作の橋口幸絵さんをお呼びしてのアフタートークもあり、橋口さんと勝山さんの「想い」も交流する素晴らしい公演となりました。ありがとうございました。(鈴木友隆)

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演劇EXPO関連企画 『演劇EXPO電波塔 演劇人、ボクらの時代』

independent theatre 1stの四階をお借りして、217日~21日連日にわたるUstream放送を行いました。若手から中堅まで、気になる演劇人をお呼びして、演劇のことも、それ以外のことも自由にお話してもらうという内容。対談内容の面白さは勿論のこと、初めて対面する若手演劇人や、お互いの作品は観ていながらも話す機会が無かったという組み合わせもあり、有意義な出会いを生み出す企画となりました。また、independent theatre 1stにて彗星マジックさんの『星空発電所』の公演がありましたので、開演前のロビーにて、対談を生放送するという試みも行いました。(鈴木友隆)

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匿名劇壇『OPEX』

カフェ+ギャラリーcan tutkuでは218日(木)~21日(日)に匿名劇壇フラッシュフィクション公演vol.2OPEX」が行われました。應典院舞台芸術祭space×dramaや伊丹市AIHALL次世代応援企画break a leg等に選出された新進気鋭の若手劇団がフラッシュフィクションという2分以内の短編を連続上演しました。大阪の演劇界の未来と運営とお金の問題を取り扱い、まさに彼らの今、演劇の今を切り取った公演でした。(泉寛介)

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生きた博物館

215日(月)~221日(日)の間、カフェ+ギャラリーcan tutku2Fに完成したアートグラウンドcocoromiにて、美術、衣装、小道具、チラシなど舞台に関する様々な作品を展示しました。谷古宇正彦氏の写真、東學氏の宣伝美術、加藤登美子氏・池田ともゆき氏・柴田隆弘氏・サカイヒロト氏らの舞台美術模型や資料、植田昇明氏の衣装、伊藤由樹氏の小道具などの作品が展示され、小劇場の歴史を新たな切り口から見ることのできる貴重な催しとなりました。Daily Fringe Guideの山本篤史氏のデータ、武信貴行氏の映像、松本謙一郎氏の舞台美術のコラボによる小劇場を満喫できる1部屋が、少しずつ変化していく様も来場者の興味を引きました。(泉寛介)

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白熱教室

カフェ+ギャラリーcan tutku2階に完成したアートグラウンドcocoromiにて215日(火)~20日(土)の間、日替わり講師による演劇に関するワークショップが行われました。こちらは中央のテーブルで他の展示に囲まれて行われ、生きた博物館の展示の一環として観覧も可能でした。内藤裕敬氏の「劇団」の授業、東學氏の「宣伝美術」、くるみざわしん氏の「ドラマトゥルク」、小堀純氏の「編集」、柴田隆弘氏の「美術」、武信貴行氏の「映像」を講師に普段演劇ワークショップで行われないようなプレミアムな授業に、受講者も講師も、観覧者すらも熱を帯びた夜でした。(泉寛介)

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犯罪友の会『白蓮の針』

劇団犯罪友の会さんの『白蓮の針』が、2月18日(木)~21日(日)までウイングフィールドで上演されました。劇団創立40周年の年に、演劇EXPOに代表作『白蓮の針』上演でのご参加をご快諾いただきましたことをここで改めて感謝いたします。武田一度さん曰く小劇場の「すっぴん舞台」で、お辰という女の波乱と冒険に満ちた栄光と挫折の半生が痛快に描かれます。お辰を演じるのは看板女優の中田彩葉さん。ハレの格好よさと危うい色気で舞台上を彩ります。初演は10数年前とのことですが、何度観ても楽しめる、またいつか再演されることを望んでしまう、そんなお芝居でした。(植田宏美)

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DIVE事務所オープン!

ウイングフィールドのある周防町ウイングス5階にあるDIVE事務所。じつは様々な演劇資料を所蔵しているのです。せっかくの資料をたくさんの方にご覧いただけるように整理して、様々な人たちが集えるサロンになればと『DIVE事務所オープン!』事業が立ち上がりました。演劇EXPOに合わせて2月16日(火)、17日(水)、18日(木)の3日間開催しました。17日にはゲストに畑律江さん(毎日新聞学芸部専門編集委員)をお迎えし、演劇資料を肴にお酒を酌み交わしながら“これまでの演劇、これからの演劇”について楽しく語る場となりました。(植田宏美)

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観劇エキスポ

演劇EXPOで公演された演劇作品を観劇し、お話ししたり意見交換する場を設けました。講師は、関西小劇場で舞台監督として活躍されている塚本修さん。塚本さんの軽妙な話術とナビゲーションで観劇体験がより楽しく豊かになるという噂が広がったとか広がらなかったとか・・・。2月19日(金)と20日(土)はDIVE事務所で、演劇EXPO最終日の21日(日)は通天閣スタジオ201のクロージングイベントでトークが炸裂していました。(植田宏美)

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飲みガタリの夜

演劇EXPOオープニングの翌日、2月16日(火)19:00~21:00にウイングフィールド・・・を予定していましたが、急遽ウイング階下のDIVE事務所にて、『飲みガタリの夜』を開催いたしました。「“演劇”を肴に飲む」というふわっとした企画にふわっとお集まりいただいた皆さまと、はじまって2日間のEXPOの話題から、自分の関わる公演や劇団の話、果てはやっぱり演劇の話で盛り上がり、気づけば終電間近!?おぉ、ちゃんと演劇を肴に飲めたねという達成感のもと、翌日からも続くEXPO各プログラムへ期待を膨らませる夜となりました。(植田宏美)

遊劇舞台二月病『night way』

遊劇舞台二月病さんの『night way』が2月19日から21日までシアトリカル應典院で上演されました。第4回ウイングカップ最優秀賞を受賞した『Night way〜苗と上へ〜』を、「自分の中にも間違いの種がないか自問する勇気を持って帰っていただけるよう精いっぱい作劇に努力いたします。」と語る作・演出の中川真一さんが戯曲をブラッシュアップし、新しいキャストを迎え、さらに劇場空間も変わり、遊劇舞台二月病さんのリアリスティックな作風がより活かされていました。観劇後に自分にとっての「間違いの種」に気づいた方も少ないでしょう。(笠井友仁)

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劇場写真展

シアトリカル應典院の1階ギャラリーにて、217日(水)~21日(日)の間、大阪にある劇場の外観写真を一般の方よりtwitterで公募し、展示しました。こんなところにも劇場が、という新鮮な驚きや、改めて写真にプリントアウトされた劇場を見て浮かぶ感慨もありました。應典院の来場者は、藤原治基氏ご提供の学生演劇出身劇団一覧とともに、興味深く観覧されている様子でした。(泉寛介)

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未来会議

2月21日にシアトリカル應典院の2階ロビーにて、京都を拠点に活動する「ふつうユニット」さんの「未来会議」に参加しました。参加者が話す未来を否定せず、肯定しながら議論することで、自分が今まで想像していなかった未来が次々と見えてきて、これは創作活動にも活かせるな、というアイディアも出てきました。「ふつうユニット」さん、そして参加者の皆さんに感謝です。(笠井友仁)

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ワークショップ演劇であそぼう

講師=岩崎正裕(劇団●太陽族)、対象=小学生のみなさん
演劇の方法を使ったあそびやゲームの中から、人に伝えたり、伝えられたりを体感できるワークショップを、講師の岩崎さんとアシスタントの坂口修一さんで開催されました。多くの子供たちに参加していただき充実の「難しくない、面白いワークショップ」となりました。(DIVE

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SP水曜劇場

過去~現在まで様々な劇団のとっておき秘蔵映像が、217日(水)~19日(金)の3日間に上映されました。

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怪優・伊藤えん魔が関西小劇場ブームの只中に率いたKHTの代表作!
■10:3012:50 これっきりハイテンションシアター「サイボーグ侍」(1995)
匿名劇壇が虚実を織り交ぜて描く男女の共同生活。
13:1014:50 匿名劇壇「ポリアモリー・ラブ・アンド・コメディ」(2014)
惜しまれつつ解散した人気劇団ミジンコターボの第三回公演!
15:1017:20 ミジンコターボ「Dear My Daddy(2006)
ウイングカップ’15最優秀賞受賞作品。いつかの時にどこかの場所で起こった哀しき物語。
17:4018:15 プロトテアトル「ノクターン」(2014)
人気劇団ショウダウンの原点。この作品を上演するためにショウダウンは生まれた!
18:3020:30 劇団ショウダウン「僕らの二日間戦争」(2002)
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桃園会・深津篤史の代表作。岸田圀士戯曲賞受賞作品。世紀末の年、団地に忍び寄る連続殺人の影。
10:3012:30 桃園会「うちやまつり(リージョナルシアター版)(1999)
*録画テープが古い為、音声に難があります。ご了承ください。
應典院舞台芸術祭Space×drama2015最優秀劇団選出作品。川端康成「あまがさ」と成田山心中を読み解く。
12:5014:30 無名劇団「無名稿あまがさ」(2015)
満月動物園の人気シリーズ「死神シリーズ」の原点、初演版舞台映像で登場。
14:5016:35 満月動物園「ツキカゲノモリ」(2009)
若手俳優陣の殺陣とスピーディでクレバーな演出で魅せるエンターテイメント!
16:5018:40 進劇銃題やぎゅり場「祭里万幻花火」(2015)
奇想天外な物語を選び抜かれた美しい言葉で綴る幻想奇譚オムニバス。
19:0021:00 彗星マジック「現代空想戯曲短編集」(2012)
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一線を越えれない人々を一千の言葉で描く実験的戯曲の実践と実戦。
10:3012:25 私見感「一千戯曲」(2014)
今は無きウルトラマーケットで今は無き劇団が贈った退廃的幻想譚の傑作。
12:4014:20 Ugly duckling「改訂版さっちゃん」(2005)
桃園会の第二回公演。桃園会の黎明期を観る貴重な記録映像。
14:4016:30 桃園会「飛ぶ夢、アルベルト・キシュカについての短いお話」
政治ネタを得意とする笑の内閣が昨年の世相を斬りまくるコントオムニバス!
16:5018:30 笑の内閣「タカマニズム宣言」(2015年)
太陽族の代表作。20世紀末の日本の不安を描いた第4OMS戯曲賞大賞受賞作品。
18:5020:50 199Q太陽族「ここからは遠い国」 (1997)
(DIVE)

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坂口修一リーディング公演 『お父さんのバックドロップ』

作:中島らも、演出:岩崎正裕(劇団太陽族)
プロレスラーの父の存在が、息子にとっては誇らしくなかった。
中島らも氏の名作を、俳優・坂口修一が小学校の先生に扮してリーディング。各地で絶賛の熱い舞台が、この演劇エキスポにて関西初登場しました。子供も大人も一緒に大いに盛り上がりました。(DIVE

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大阪女優の会 番外公演 朗読『歳月を織る』

戦後詩を牽引した日本の代表的女性詩人である茨城のり子さんの詩を再構成したリーディング公演が上演されました。彼女がきれいだった頃戦争があり、華人労務者として強制労働をさせられた劉連仁を語る。女優の芯の強さ・歴史が言葉に宿り、柔らかく切実に響く。河東けいさんの佇まいの説得力。戦争の欠片を体感できる公演でした。(泉寛介)

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大阪演劇バザー

20162月に移転した大阪日本橋にある観劇三昧日本橋店にて2/16(火)~2/21(日)に日替わりで、複数の劇団がバザーや上映会・イベントを行いました。劇団壱劇屋、かのうとおっさん、baghdad café、劇団洒落乙、がっかりアバター、BLACKTIGHTSなど、多様な劇団が参加し、占いや似顔絵、人生相談、ワークショップなど、観劇ファンが楽しめる催しが続きました。(泉寛介)

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オープニング、クロージングイベント

「演劇EXPO」のオープニングイベントとクロージングイベントを通天閣地下スタジオ210で開催しました。オープニングイベントは、通天閣観光㈱代表取締役の西上雅章さんにもご参加頂き、上田ダイゴさんのMCで参加劇団の皆さんと一緒に「演劇EXPO」に向けた抱負を語り、MOGURA KAGURAさんよるパフォーマンスもありました。クロージングイベントでは「観劇エキスポ」を開催し、塚本修さんと上演作品について語りました。(笠井友仁)

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大大阪舞台博覧会×演劇EXPO コラボUST放送『怒涛の二月、忙しい演劇人を呼んでお話する会』

演劇EXPOの前週まで芸術創造館にて大大阪舞台博覧会が開催されており、演劇に関するお祭りを繋げることはできないかと、コラボ企画として芸術創造館からUstream放送を行いました。212日、大大阪舞台博覧会と演劇EXPOの出演者さんを芸術創造館の制作者BOXにお呼びして、公演が終了した方からはお祭りの雰囲気や感想を、これから公演の方からは作品の紹介などをしてもらいました。まさに若手からベテランまでが揃って(狭い空間に押し込められて)の放送となり、賑やかな、熱い交流が行われました。(鈴木友隆)

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